会長ごあいさつ
第 34 回日本末梢神経学会学術集会 会長 柿木 良介 近畿大学医学部整形外科 |
この度、2023年9月8日、9日の両日、京都府民総合交流プラザ京都テルサにおきまして、「第34 回日本末梢神経学会学術集会」を開催させて頂くこととなりました。日本末梢神経学会は、末梢神経損傷、疾患の診断、研究、治療に携わる整形外科、脳神経内科、リハビリテーション科、形成外科、基礎医学の医師のみならず、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、看護師などのパラメディカルが集い、相互に協力して、集学的に末梢神経疾患にアプローチして、日本の末梢神経学の発展に寄与してまいりました。また本学会は、先達の多くの偉大な業績により、世界の末梢神経学をリードする学会でもあります。
近年の末梢神経学の進歩には目を見張るものがあります。MRI、超音波をはじめとする画像技術の進歩は、今まで原因不明と思われていた神経麻痺に対する、病巣の確定や、外科手術の介入を可能にしました。免疫、遺伝子学的手法を用いた研究は、末梢神経疾患の原因の解明、治療法、治療薬の開発にも繋がりました。近年の人工神経の開発は、末梢神経欠損に対する、従来の自己の神経を採取して移植する方法の代替え技術として注目されています。さらに、ロボット技術と脳科学的研究の融合は、神経麻痺後のリハビリテーションに対しても画期的な変化をもたらしました。本学術集会では、末梢神経学のさらなる発展のための、最新の研究成果の発表が期待されます。
実り多い大会となりますよう最善を尽くす所存でございます。多数の皆様の演題ご応募、ご参加をお待ち申し上げます。